父親

今日は父の十七回忌でした。

亡くなってもう16年も経ったのかと思うと驚きます。

 

 

私のこの世で最も尊敬するのは両親です。

無償の愛で20年以上も育ててくれた事を思うと感謝

してもしきれません。

 

私の記憶の中の父は厳しくも優しくて

目が合うと何も言わなくても微笑んでくれたそんな人でした。

 

私には兄がいますが、子供を2人も育てるとなると

親は自分の事は二の次になります。

父もこれといった趣味も持たず私たち兄弟がやりたいこと

に挑戦させてくれていました。

 

 

私の両親はああしろこうしろとは一切言わず、何をするにも自主性

を尊重してくれました。

 

きっと自分の中での希望もあったことでしょう。

しかしそれを押しつける事はせず、自分の道を自分で決めさせて

くれました。

 

そんな父が私が二十歳になる年に癌でこの世をさりました。

一緒にお酒を飲むこともできず、私が大学を卒業して就職

した姿を見ることができなかった父はさぞかし無念だったでしょう。

 

私は一つだけ心残りがあります。

 

それは「ありがとう」という感謝の言葉をしっかり

伝えなかったことです。

 

二十歳とはいえまだ幼かった私は感謝することがあっても

気恥ずかしさもあって、しっかりありがとうと伝えることができません

でした。

 

親が自分に何かしてくれることを当たり前だとは

思っていませんでしたが

心に甘えがあってありがとうと伝える事ができなかったのです。

 

父がこの世を去ってしまい

私は直接面と向かってありがとうという機会を失ってしまいました。

 

それ以来私は「ありがとう」という言葉をどんな些細なことでも

伝えるようにしています。

 

相手には伝わっていると思っても「ありがとう」という言葉は

伝えることが大事だと思います。

 

時間が経って段々思い出すことが少なくなってきても

やはり父の教えてくれたことは一つも忘れません。

 

そして亡くなった後ですらその尊さや大事な事を教えてくれる

親という存在は本当に得難い大切な存在だと思います。

 

親といえども人間です。

完璧な人などいません。

みんな手探りで悩みながら生きています。

 

時にはぶつかることもあるでしょう。

心配しすぎてあれこれ言われることもあるでしょう。

 

その全てが愛情から発生することだということを忘れずに

感謝することを欠かさないでください。

 

伝えてください

「ありがとう」