予測と反応

 

反応

それは生体が刺激を受けて変化や活動を起こすこと

 

大脳が判断して起こす行動で反射とは違います

(反射は熱い物を触ったときにとっさに手を引くような考えずに起こる行動です)

 

考えて起こす行動というのは過去の経験が大きく関係しています

これまでの失敗や成功から最適だと思われる行動をとるのが生物だからです

 

ただ、全ての反応を刺激が起こってから考えていたのでは自らの生命を守るのに弊害があります

そこで私たちはある程度起こり得ることを予測して生きています

 

深く考えてはいなくても五感から入ってくる情報からある程度何が起こるか予測しているのです

何かが起こった時、それを予測しているからスムーズに反応することができるのです

 

では、この予測が働かなかったらどうなるでしょうか

1つの例をあげてみましょう

 

先日のこと

出社中の私の前に見ず知らずの人が立ち止まりました

私はその人の風体からこれから起こり得ることを予測しはじめています

この時点で得られている情報は

・立ち止まった人が身なりのしっかりした目上の男性

・私は彼のことを知らない。つまり見ず知らずの人

 

「え、何、、誰、、、」

私の大脳大混乱

コロナウイルスの影響でマスクをしているので顔を完全に確認することはできませんがさすがに全く見ず知らずの人を知らない人だと把握することはできます

その上で私の脳はこの人を知らないと導き出しています

 

脳内のデータベースに参考になる事象が存在しないと人は戸惑う

 

ただ、立ち止まられただけならば何か反応をしなければいけないということもない

偶然そこに立ち止まっただけなのかもしれない

ここは様子を見よう

考えがまとまったので私は注意深く彼を見るという反応をとります

 

その数秒後

 

この御仁は手を指先まで綺麗に伸ばして太ももの横に添え

とてもきれいなお辞儀をなさりました

 

「お辞儀ーーーー!!!!!」

大脳大混乱

 

見ず知らずの人がわざわざ立ち止まってお手本の様なお辞儀

 

ない!

そんな事例は私の脳には蓄えられていない!!

 

予測が立たない!!

 

私のとった行動は

 

固まる

 

お辞儀を返すでもなく

声を出すわけでもなく

 

ただ固まる

 

 

何も出来ない

瞬時にお辞儀を返すなんていうのは予測の成せるわざ

 

全く予測がつかない事態に遭遇すると人は

固まる

 

 

よかった

これが命に関わる事態でなくてよかった

もしそうであったなら

固まるなんていう選択肢は

最悪の一手だと言っても過言ではないでしょう

本当によかった

 

 

こうして人は日々経験を蓄積し

次なる事態の予測を立てられるようになっていくのでした

 

 

ちなみに

 

次、全くの他人にお辞儀されたらどうするかというと

 

 

 

 

 

固まる

 

 

と思います

 

だって他に何もしようがないから

 

 

 

 

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