自動販売機の怪

 

やぁみんな、毎日暑いね

しっかり水分補給してる?

 

私?

私はね、もちろんしてる!

毎朝出社時にかならず500mlペットボトルの飲み物を買うようにしているよ。

 

でね、毎日同じ同販売機で飲み物を買うとさすがに飽きてくるんだ。

特に私は気に入った物を狂ったように繰り返す癖を有しているからそりゃもう大変。

毎朝今日も同じ物を買おうかどうか悩む。

 

でもね、今日は違う

今日は違ったんだ

 

札幌の今日の予想最高気温は33℃

出社の時点ですでに27℃くらいまで気温は上昇している。

 

こうなってくると私の心はもうダイヤモンドの次くらいの硬度まで固まる。

今日は絶対ファンタオレンジだ!

 

明日地球が滅びようとも今日はファンタオレンジを飲む。

そう心に誓ってたどり着いた自動販売機。

 

お金を投入して狙うはファンタオレンジの下のそのボタン。

獲物を狙う鳶より正確にそのボタンをプッシュ!

ボタンを貫いて後ろの壁まで突きかねん勢いで魂の一押し

(私の視点でお送りしています。実際には優しくボタンを押しています。)

 

ガラゴロンッ!

 

取り出し口からその神々しい姿を確認しようとした瞬間

 

恐ろしいまでの違和感。

とにかく手にしてみる。

なんか細い。

よく見てみる

 

なんじゃぁ!このスタイリッシュな飲み物は!!!

 

私が欲したのはファンタオレンジ

何故に紅茶花伝が姿をあらわす?

 

ファンタと紅茶

どうしたら間違う

とにかく冷静に考える事にする

冷静によく見る

 

「贅沢しぼりオレンジティー」

 

あほかっ!

どんだけ贅沢にしぼっとんねん!

違うわ!

中途半端に接点持つなや!

いやこれも違うわ!

「茶葉2倍」

しらんわっ!

 

とにかく!

これでは喉は潤っても飲めば飲むほどファンタへの渇望感で心が渇く

飲めば飲むほどに乾くという悪魔の液体のできあがり。

 

せめて炭酸飲料にせぇや!

全く爽快感が感じられん!

いや、他の紅茶よりはすっきりしてるかもしれん!

けどな!

わしゃファンタオレンジが飲みたいんじゃ!

明日地球が滅びようとも今日はファンタと決めていたんじゃ!

ファンタオレンジの隣の紅茶花伝を間違って補給した係の人間を許さない!

 

ここが江戸の時代で私が殿様なら君の首はもう既に地面に転がってるよ

照り返し熱に気をつけてね

日焼け止め塗った?

なんて状態になっているよ

 

良かったなここが平成の世で!

私が一介のサラリーマンで!!

 

悲しいことに私は紅茶が苦手。

そもそもこのクソ暑いのに甘ったるい紅茶なんて飲みたくない

私はフルーツと炭酸の織りなす奇跡の爽快感が欲しかったんだ。

 

なんぼほどオレンジ絞ったんか知らんけどたかが知れとるそんな液体に興味はない。

なんなら今のファンタには果汁すら入ってるんだからな!

1%だけど!

お前みたいなもんが贅沢しぼりを名乗るなんておこがましい!

 

 

あ、

果汁9%

 

 

ファンタオレンジ

果汁1%

紅茶花伝

果汁9%

 

なんかすみません。

憤っちゃってすみません。

 

ちょっと興奮しすぎたんで飲み物でも飲んで頭冷やしてきますね。

 

 

 

やだ、紅茶花伝おいしい。

 

 

そんな朝。

 

 

みんなも水分をしっかりとって熱中症や脱水症状に気をつけてね。

 

 

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