その男が懐に隠し持っていたのは…

今朝のこと

いつものように地下鉄に乗って会社に向かう私の目の前に見慣れない光景が飛び込んできました。

 

座席に座る私の目の前に立つスラッとした男性。

 

と、ここまではよくある日常の光景。

 

違うのはここから

 

その男性

懐に手を突っ込んでいる。

 

何かを取り出そうとしているのか。

自らの懐に差し込まれた右手。

 

ここがアメリカなら辺りがざわつきかねません。

いや、よく知らんけど。

 

 

とにかく、懐に差し込まれたその右手。

何かを探している様子もなく。

かといって抜き出されることもなく。

 

大昔から人間というのはその器用な手という器官で様々な道具を使ってきました。

他の野生動物と違って身体能力が優れていない人間という矮小な存在は、武器と言うものを駆使して、生存競争に打ち勝って今日までやってきたのです。

古くは、石・鈍器そして刃物、更には銃火器とその姿を変えながら進化させてきたのです。

 

そしてそれら、一瞬で生命を奪うことが可能な武器という存在を自在に操る

 

得体の知れない人物にこのを隠されることが、どれだけストレスを生むことか。

 

例えば相手が何かを隠すように手を握り混んでいたとしよう。

そこには石が隠されているかもしれない。

 

様々な選択肢が生まれ、それに応じた対抗策をとらねばならない。

 

生きることに直結するストレス。

 

これが精神に与えるプレッシャーははかりしれません。

 

 

話をこの懐男に戻しましょう。

 

この男は、拳を握り混むどころか、懐という四次元空間にその手を隠している。

 

これは非常事態です。

 

何が非常事態か勘の良い読者の皆様ならそろそろお気づきでしょう。

 

非常事態とは他ならない

この話にオチがないことです

 

だってこの男の人、私が下車するまでずーーーーっと懐に手を突っ込んでいるんだもん。

 

 

次のアクション起こさないんだもん。

 

つまり、この男は

 

この話のオチまでも

 

その懐にしまい込んで去って行ったのだ!

 

なんと恐ろしいことでしょう。

何かを隠し持ってこれから出そうとしていたと思われたその男

 

実は既に事を成し遂げ、しまい込んでいたのです!

 

 

私のオチという大切な物を盗み去っていった懐男

 

許すまじ…

 

 

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