見てはいけないものを見てしまった

今朝のこと。

雲一つない清々しい晴天の下通い慣れた道を会社へと向かって歩いていました。

 

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ふとそこに何やら殺気を感じます。

冗談でもなんでもなく紛れもない殺気です。

 

殺気の元をたどって行くとそこには真っ黒で獰猛なあいつ。

そう、カラスです。

 

電信柱の上からただならぬ殺気を放つその猛者に私の目は釘付けになりました。

 

ただ私からそのカラスまでは結構な距離がある。

 

私は武道の達人でもなければ野生の動物でもない。

殺気などそう簡単に感じ取れるはずがない。

 

勘違いかと胸をなで下ろしたその瞬間

 

カラス急降下!!

 

一直線に地面に向かって行きます。

 

何やら獲物を見つけたのでしょう

加速しながらグングン地面に近づいていきます。

 

野生の生物が餌をとるその姿に一つだけ違和感があります。

 

その軌道が明らかに地面に向かっていない。

その軌道の先には

 

おばさんの頭

 

見事におばさんの頭に着陸したカラスは

その鋭利な爪でおばさんの頭鷲づかみ!

 

「あぁ、おばさんが連れ去れちゃう!」

なんとなく焦る私。

 

虚を突かれたおばさんは一瞬の間の後

「ぎゃあ!!痛い痛い!!」

絶叫です。

 

それはそうです。

 

清々しい朝の空気の中

 

カラスに鷲づかみされたのですから。

なんなら連れ去られそうなのですから。

 

威嚇するなんて生やさしいものではなく

おばさんの頭鷲づかみ。

 

おばさんの後ろ頭がよっぽど気に障ったのでしょうか?

 

私にはカラスの気持ちはわかりませんが襲われたおばさんの気持ちはわかります。

 

さぞ恐ろしかったことでしょう。

 

幸いなことにカラスは数秒間の鷲づかみの後

飛び去って行きました。

 

おばさんもどうやら無事のようです。

 

カラス怖いな用心しなくちゃなと思いつつ良いもの見たわぁと思う私の心は

その雲一つ無い青空とは対照的にどす黒く曇っていたのでした。

 

おわり

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